森博嗣「ηなのに夢のよう」

ηなのに夢のようηなのに夢のよう
森 博嗣

講談社 2007-01-12
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現在、出版されたら即買いな作家さんは、森博嗣のほかに、西尾維新日日日の3名くらい。この3人に共通して言えるのは、3人とも筆が早いということだ。このところ読む時間も限られているということもあるけれど、読む作品、読みたい作品が以前からは考えられないスピードで出版されているので、積読作品がかなり多くなってしまった。そこにくわえて、新しい作家さんの作品を探してみる時間というのも削られている感じ。読む作品に恵まれているのは良いことではあるのだが、だんだんと作品に追われている感覚になってきているのが、読書は好きなんだが辛いというのが正直。今年は特に西尾維新講談社BOXで行う「大河ノベル」があるので、楽しみな反面、時間が取れるのか?というところが焦点となりそう。

で、森博嗣である。職業作家というのならば、この人ほど安定した人は居ないのでは無いかと思える。このGシリーズも振り返ると6作目で、ついこの間始まったばかりという感じがしたのだが、既に佳境と思われるところへ多分だが来ている。が、全く先が読めないという、回収の仕方があまり想像できない伏線がそこはかとなく散りばめられている。読み手を焦らすということでいうとその出版スピードからはちょうどいい具合な、散りばめられ方なのかもと、まだ終わっても無いけれど、振り返るとそのように感じるね。