佐藤友哉『虹色のダイエット・コカコーラレモン(短縮版)』

 ファウストVOL.3に掲載された作品を読了。佐藤友哉の作品は、デビュー作「フリッカー式」だけしか読んでいないので、詳しい変遷は分からないけれど、文章からパクリと音楽が消えて、文章の中だけで行われるバイオレンスと登場人物の妄想たっぷりな大言壮語で構成されている感じ。まあ、この作品そのものが「短縮版」となっているので、ぜい肉をそぎ落としたのかな?改めて佐藤友哉作品を読んでみると、最近読んだ若手作家(?)のなかで、他の作家の影響を感じさせないのはこの人だけかも。近作のイラストを描いているのが鬼頭莫宏。「なるたる」以来、この人の絵のセンスは好きだね。