今日の読了森博嗣「迷宮百年の睡魔」

 ちょっと時間がかかっちゃったなぁ〜。まあ、おかげでHPを公開するところまで来れたのだが。ミチルシリーズの2作目を漸く読了。一言、やっと「あの人」が出てきましたか…。作品の出版順からいうと、「四季」シリーズの方が後なので、この作品を読んでから「ああ、そうなのね」と思い至るのだろうけれど、後出しの情報を先に知っている状態での読書でも十分楽しめた。
アナグラムの一種に読了後、漸く気付いてみたりと、いつもながら作品の端々で楽しませてくれる人ですな、森さんは。
内容的に、思い至ったのは「8チャンネルのプロポ1台で、2台のラジコンを操縦する」かな?(笑)…ワケの解らない感想ですいません。理解力的に妥当な比喩はこんなものしか出てきませんでした(笑)。
昨日も書いたが、ロボットについての考察はこれから欠かせない事なのだろう。実物が出来てからの論議、論争では遅い、ということかな?実際に、ここ最近になって急速に加速したネット環境は、現在の法律や開発時のルールというものが稚拙で、犯罪と思われる(だって、法律に書いてないもん♪)行為の予測ができていなかったことに起因すると思われる。
まあ、そんな社会情勢は置いといて…。
 いろんなものを視点を替えてリンクさせてみると、日曜に見た映画「アイ、ロボット」と「ヴィレッジ」は、この「迷宮百年の睡魔」のストーリーの中に垣間見ることが出来た。単純に書くと「アイ、ロボット」のSF要素と「ヴィレッジ」の本格ミステリ要素が、1冊の本で楽しめる作品。
日本の創作活動の質は、かなりレベルが高いのに、同国の人はあまり理解をしていない現状が悲しいねぇ。
また、話が逸れちゃった。ネタバレしないで内容を書くってのは難しい…。
このシリーズは、もともと近未来の設定なのでSF色が強いのだが、他の本格SFでもそうだけれど、実際の話の本流は人の思想、思考へと帰っていくように出来ている。主人公ミチルの想いは、純粋で羨ましいねぇ〜。
今作の終わり方を考えると、ミチルシリーズは打ち止めかな?と想像する。この作品の存在理由を消化したような気がするが、森博嗣の描くキャラクターはすごく執着を呼ぶので、是非ともミチルとロイディ、人とロボットの対話のコミカルさを良い形で書き表しているこのシリーズの続編を期待したい。

迷宮百年の睡魔
森 博嗣

四季 春
森 博嗣


 次は何を読もうかな…。ちょっと小説を離れて、「ユリイカ増刊号西尾維新特集」を熟読することにしましょうか。

さてさて、明日は何をする人ぞ?