森博嗣「どきどきフェノメノン」

どきどきフェノメノン―A phenomenon among students 森 博嗣 角川書店 2006-11 売り上げランキング : 6821 Amazonで詳しく見る by G-Tools

森博嗣のラブコメ小説といった感じの作品。
自身の身近な人をモチーフにして作品に登場させることが多いと言われているのだけれど、そんなにセンセイの身の回りには面白い人が多いのかと思うと、随分と楽しそうな気もする（笑）
ほぼ純粋な恋愛モノというのはこれが初ではないかと思うのだけど、文章の印象は変わらず。というか、実際は殆どの作品で恋愛要素はふんだんに盛り込まれているから、特にそこへ集中しても変わらないというのが実際だろう。
読了後にふと思ったのは、少女漫画っぽい内容だったなと。
講談社の某編集者が某小説家に「小説を書きたかったら少女漫画を読め！」と言い、その小説家さんはマンガ喫茶でかなりの量を読んだとか読まなかったとか…、というエピソードを思い出し、あの話は本当なのかと思ったり（笑）
どうやっても現実にはありえない殺人事件ばかりに巻き込まれるものとは違い、現実にも起こりえそうな、実際に周りを見ると作中で語られるような不思議な現象は良くありそうな事柄を盛り込んだ作品だった。