西尾維新「化物語」上巻

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やはり森博嗣と西尾維新の読書スピードが他作品に比べて早い。ま、読みさすさとか量というのもあるのだろうけれど、この場合はモチベーションの違いが影響として多いかなと。
久しぶりの維新節、痛い主人公、言葉遊び、メタな様式美と「戯言シリーズ」で花開いた面白みを、エキスとして抽出して料理して、最高の作品に仕上げたような内容だった。「西尾維新、蕩れ」である（笑）ライトノベルとしては高めな値段設定がネックと色々と聞こえてくるが、このような本の形式にした太田編集長の思惑はともあれ、図書館に置きやすいというのはあると思うので、コレクター気質でなければ、結構読む機会があるのではと思うけれど、どだろ？
しかし、今回の作品くらいまでが自分が追いつける限界の範囲かもしれんと少なからず思う。まだなんとか吸血鬼モノの例のゲームとか例のゲームとか例の映画化されたコミックとかの元ネタを辛うじて知っていたので、思う存分に文章を味わうことが出来たが、この先数年ということになってくると実際きつくなるだろうなぁと。来年から１２ヶ月連続で出される大河小説は果たしてどうなんだろうなぁ…という、一抹の不安を感じる。