「情熱大陸−装丁家・鈴木成一」

 id:kamome48さんのブログに載っていたのでチェック。この人の作品はよく買っている。一般的に知名度の高い作品は村上龍のハードカヴァーのデザインかな? 装丁家としてすぐに名前の出てくる2人のうちの1人で、もう1人は前にも書いたけど故辰巳四郎氏。この2人の装丁の違いは森博嗣作品の文庫版と新書版を比べると分かりやすいかも。………そういえばもうひとりいたか…。京極夏彦センセイが(笑) 鈴木成一の名前を最初に意識したのは同じく森博嗣スカイ・クロラ」。続巻の「ナ・バ・テア」と併せて、この装丁はちょっと驚いた。ちょうど番組内でも「ナ・バ・テア」の方が取り上げられていたけど、作品の不思議な世界観と内容にマッチした不思議な装丁というのが最初のインパクトだった。プラスチックの透明なカヴァーは、すぐ傷つくので本屋さんの紙カヴァーは外さずに読書。それくらい綺麗な状態でいつまでも残しておきたい綺麗な本をデザインする。それ以外には「多重人格探偵サイコ」のカヴァーデザインもこの人の仕事らしくて、装丁をした本を並べたところにチラッと映っていた。

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 番組では、その作業風景が取り上げられていたけど、年間600冊以上の本をデザインするってのには驚いた。最近の出版業界の傾向は、本のトータルデザイン。カヴァーデザインはもちろんのこと。本の文章のフォントからその行間の空け方、ページ配分までを本の内容を考えながらデザインする。よくここでも取り上げる講談社の「ファウスト」は、特にその分野に力を入れている雑誌だね。鈴木成一が初期の頃にデザインしたというのが第三舞台の脚本だったというのを見て、これが原因だな…と思った。高校時代に漁るように読んでいた鴻上尚史の脚本。演劇の脚本(しかもアングラ劇団の)というジャンルだったので、自分ではなかなか見つけられずに先輩から借りて読みまくっていたが、このカヴァーが鈴木成一のデザインだったとはねぇ…。この前、図書館で読んでいた第三舞台のまとめ本の中にそういえば名前があったような気もするけど、ありがちな名前なのでよく覚えてないなぁ…。まあ、そんなことを番組内で発見して10年以上前から僕の中にインプリンティングされているデザインだった事が判明。どこかでその頃の読書記憶を思い出すんだろうなぁ…。

サードステージ

http://mbs.jp/jyonetsu/index2.html

取り上げられていた作品(一部)

ブレイブ・ストーリー(上) 疾走 鉄道員(ぽっぽや) となり町戦争 ナ・バ・テア  檸檬のころ 半島を出よ (上) ポケットに名言を 多重人格探偵サイコ (10) 

…こうやって並べると、有名どころの目白押しだな。