「(大)OH!水木しげる展」

午後1時の起床後すぐに準備して、「(大)OH!水木しげる展」へ出かける。開催している美術館は新津市美術館(NAF)で、住んでいるところから車で30分ほどのところ。天気が良かったので、写真撮影とドライブがてらに移動。実はそれほど期待していなかったのだけど、作家の京極夏彦荒俣宏のプロデュースによる今回の展示は、妖怪ファンとしてはすばらしい展示だった。「水木しげる展」なので、漫画家にして妖怪研究の大家『水木しげる』翁の半生を年齢順に追っていく展示になっていた。新しい発見としては、水木しげるの画力の幅広さ。水彩、油絵、デフォルメから写実まで中々に上手い。鬼太郎などのキャラ絵しか描けないと思っていたが、目から鱗だった。戦後間もない時代の展示で貴重だったのは貸し本や紙芝居の実物展示。何気に貸本の何冊かが京極夏彦所有の品として解説されていたのは笑った。そこから進むと、半生が終わり妖怪中心の展示へと移っていく。ここで目を引いたのは、良く名前を見る*1狩野派の百鬼モノや百鬼夜行之図などの展示が良かった。普通にはお目にかかれないし、美術として単体で注目される分野でもないので、貴重な体験だった。

妖怪ファンもそうでない人も、見ごたえのある美術展で、お勧め。
【asahi.com内「大(Oh!)水木しげる展」公式サイト】
http://www.asahi.com/event/mizuki/

*1:これは鬼太郎に出てくるのではなく、京極作品の小説でお目にかかる