日日日「私の優しくない先輩」

 読了…。なんというか、色々とブレイクスルーな作品。だけど、ラストは泣ける。榎本ナリコの表紙絵を選んだ編集は偉い!っていう内容の作品だった。主人公ヤマコの心情描写が、ずば抜けてスゴイ描き方をしていて「これはヤラレタ」というような文が大量に書いてある。先に読了した「ちーちゃんは悠久の向こう」もそうだったが、ボク小説の最も大事なところは、ボクの心理描写にある。自己描写に自己嫌悪と次々に書きまくり、その文章に散りばめられる語彙が、先鋭的なんだか時代的なんだかもう取り混ぜて書いてある。でも、共感が出来るところが凄かったね。このままの勢いで、文章に磨きをかけるとかなり面白い作家になると期待大だね。

私の優しくない先輩
日日日

碧天舎 2005-01
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おすすめ平均
泣いた
日日日はやっぱり只者ではなかった
次回作に期待

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