麻耶雄嵩「翼ある闇」

 そこそこ忙しかったので、イマイチ読み進まず。探偵のセリフがちょっと高尚過ぎて、ついていけないのが、悔しい…。このところ読んでいた「虚無への供物」はシャンソン、「ハサミ男」では洋楽ポップで、近作はクラシックが効果的に使われている。未だに時代背景を確実に読める文章が出てこないので、分からない。探偵のセリフは時代がかっていて、古臭いし、舞台が浮世離れした洋館なので、ここからも読めない。携帯電話の普及等の条件が読めないので、読み手側が推理することが難しいのは、欠点だと思われる。しかし、キャラ的には探偵がオモロイ。まさに絵に描いたような名探偵振りなセリフが多いやね。しかし、この作品の人物紹介には銘探偵なる肩書きを持った登場人物がいるので、そちらも楽しみ。

翼ある闇―メルカトル鮎最後の事件
麻耶 雄嵩

講談社 1996-07
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