森博嗣「スカイ・クロラ」

 ただ今読書中の森博嗣スカイ・クロラ」。かなり面白いですな。ほんとこの人、引き出しが多いよねぇ。今回は、戦闘機乗りのお話で、飛行機の操縦やら、飛行運動の描写なんかは、さっぱり判らない(笑)。なんとなく、想像が付くくらいかな?このセンセ、建築の助教授だったはずなんだけれど、本を読んでいると航空関係のセンセだったっけ?と疑いたくなるほど、詳しく書いてる。
まだ、読んでいる最中なので、着地地点が読めないけれど、登場人物の一人がどうしても他の人物の影を引きずる…。森作品とは関係ないけれど、名前が<草薙>で、主人公の上官(上司が正しいかな?)で、女性で、冷静な感じで、かっこよいらしい。これで、肩書きが<少佐>だったら、「ゴーストが囁くのよ」とか言いそうなイメージで読んでおりました(笑)。
 ミチルシリーズでも、「小説」という媒体の隠蔽性を最大限に利用した作品だったが、この「スカイ・クロラ」もそういう作風ですな。読み始めでは解らない登場人物の立場、世界観。ストーリーとともに、これらが読み手に徐々に明かされていく手腕は最高でございます。
 半分くらい読んで、これからが一番面白いところにいくんだろうなぁ〜という、予感がひしひしと伝わってきますな。
 積読にしていた本を読みはじめて、面白い本に当たると「買ってて良かった」と「売らなくて良かった」と思いますな。早いところ他の積読本にも着手しなきゃなぁ〜。